人形の妹と王子の兄
「やめとけ。こんな奴に票入れて得ねえだろ」
「わかってねえな、隼人。
クラスの表彰ってあるだろ。
2-Dが勝つにはお前がいねえと優勝できねえし」
「だから?」
「んで、一人だと酷だろ?
ブス原に投票して、
俺たちがブスをプロデュースしましたってなれば、
優勝する可能性あるだろ?」
良い考えじゃね?
黒川の質問にどう答えようか…、
「…勝手にすれば」
悪戯っぽく笑った黒川は
了承したと受け止めたらしくて
ようやく席を開ける。