人形の妹と王子の兄
「隼人、おはよう」
「圭こそおはよ」
車に乗せられ大きい荷物を目にした。
本当に引越しするんだな。
できればもっと早くに言ってくれればよかったんだが…。
「…可憐…朝に早くどこかに行った」
「そっか…」
表情を一つ変えない圭が何かおかしいと思うが、
気にしねえでそのまま駅に向かった。
ライバルは一人消えて、
そのうち可憐の中から圭が消える…、
親友のお前を邪魔扱いしてしまうのは
悪いとは思ってる。
だが、もう…俺は我慢できねえんだよ。