人形の妹と王子の兄

「まあ、ありがと。暇なときに読むよ」

苦笑いしてる圭も

妹好きなのは知ってることだし、

貴重なものなんじゃねえの?

優等生には手に触れること出来ねえ代物だしな。


「じゃあな、何度か戻るから」


「おう、風邪ひくなよ」


「隼人もな!」


改札口を通っていた及川家は

俺に手を振って、

振返し見送りを終える。

「…図書館にでも行くか」


可憐と一緒に勉強でもしようか、

図書館は会員制でカードを見せた。
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