人形の妹と王子の兄
―――

携帯に何度もお兄さんの名前が表示された。


公園には誰も来ていなくて、

ブランコに揺られながら圭くんを待った。

こんなに3時間も、

4時間も遅れてるのは、

何かあったのかもしれない。


怪我をして病院にいるのかも…、

ごめんなさい…。


私がデートで浮かれて、

圭くんがデートに向かっている途中で

事故にあってしまったのかもしれないから…、


「圭くん…っ」


どうしよう…

どうしよう…、お兄さん…!
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