人形の妹と王子の兄
だって、止められないことを
頭では100%理解してるのに、
仮初の恋人で、
…甘えさせて?
圭の奴、
それはないだろ?
可憐の純粋な恋心をもてあそぶように、
嘘をついて考えてみればわかる事なのに、
他の女みたいに一緒にするなよ。
可憐はいつも自分を下げて考える。
あれを忘れた、
とでもいうつもりなのか?
口をパクパクさせてる妹が、
唇を触って赤い両頬を隠したんだ。
「せっかくだし、お前とデートしたい」
「…だ、だめなの
…圭くんは…!」