人形の妹と王子の兄
「それだけだとか思ってんの?馬鹿…」
兄と妹の関係を誰にも邪魔されない方法は、
お前が周りのいる奴らから嫌われ続けて
俺だけに頼ればいいんだよ。
「…可憐は俺だけのものだろ」
「似合わないよ…。
お兄さん格好良くて、
こんな不細工といてしまったら」
「言うことを聞きなさい」
小さい頭に手を置いて
びくつきながら俺と目を合わせた。
震えるお前の上目使いや泣き顔、
たまにだけ見せる笑顔は俺だけのものだろ。
「…よしよし」
万が一可憐の顔を見られてしまった場合、
俺と付き合っても大丈夫なよう、
兄妹という事実を隠した。