人形の妹と王子の兄
Episode.6 苛めの発端
「…隼人くん…」
抱きしめてる俺の腕の中の
可憐の心臓の鼓動が聞こえた。
張り裂けそうなぐらいに心臓は五月蠅すぎだ。
「隼人くっ」
「ちょっとどっかの店に入るぜ」
俺の所為で
目立ちすぎて街道を抜け出すしかなかった。
丁度入った店は、
女物の小物売り屋で彼氏彼女に
溢れかえっていた。
可憐の好きそうなものがあって目をとられた。
「隼人くん…さっき…」