BLUE HEART
4:詩謳いと道化師

泥に濡れた両腕




微かに風が頬を撫でる。少しずつだが、涼しくなってきていた。


『このことは他言無用だからな。あっちにバレたらただじゃすまない…少なくとも成功させるまでは知られたらいけない』


ゆっくりと息を整える。久々の仕事の話に胸が高鳴っていた。


勘というか、闘争心というか…それが俺を掻き立てる。


俺の中には、違う別の俺がいるような気さえする時がある。


戦いを欲して止まない時が。



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