恋雫(仮)
「じゃあ、ミュウちゃんも制服を乾かさないとね」
舞姫がそう言うと、深結は申し訳なさそうに首をふる。
「大丈夫です」
更には立ち上がろうとする深結を愛歌が止める。
「濡れたままじゃ風邪をひくわ。遅くなると家の方が心配する?」
「そういうワケじゃないんですけど」
「それなら制服を乾かして、その間にショーを見ていかない?舞姫の彼氏がデザインしてるの」
「でも…部外者なんか入れて大丈夫なんですか?」
「大丈夫よ。私だって部外者みたいなものだもの」
愛歌に懇願され、深結はようやく頷き、舞姫から渡された洋服に着替えたのだった。
< 6 / 9 >

この作品をシェア

pagetop