お嬢と不良も恋がしたいっ！

「…は？」

コイツ、なんつった？

確かにあたしはドラマの告白みてぇだな、とは思ったさ。

…え、マジで告白なのか？

「…いや、あたし、極道の娘だし」

「強い女が好きなんだよ」

あぁ、確かに言ってたな。

「アンタに会って間もないんだけど？」

「確実に惚れさせてやるよ」

イケメンがイケメンな事、言うなよ。

「あたし、男っぽいし」

「関係あるかよ」

いや、多分、コイツにはない。

「…じゃあさ…」

「良いから。黙れ」

気づいたときには抱きしめられていた。

柑橘系の爽やかな香りがする…。

「返事は待ってやるよ。でも、お前は絶対に惚れさせる。一目惚れって奴だ」

腕から開放されるとコイツはニッと笑い、自信満々にそう言った。

「…あぁ」

なんとなく頷くしかねぇだろうが…。