カラフルデイズ



笑ってしまうのだ。


その姿があまりにも可愛くて。



あたしの視線に気づいた彼は顔を上げてはあたしを睨んだ。



「…何だよ」



「いーえ。何でもないっ」



あたしはそう言って笑うと、マグカップに口をつけた。




彼は甘いものが苦手だ。


そのため、彼のマグカップに入っているのはココアではなくミルクである。



モクモクと白い湯気を立たせるあたしと彼のマグカップ。


熱いココアに大満足のあたしと、少しでも早く冷まそうと息を吹きかけ続ける彼。



< 4 / 8 >

この作品をシェア

pagetop