SCANDAL××!!



「お前、なんなの。
成海の彼女とか?」

「えぇ!?
か、かか彼女とか、そういうのではない、です…」

「リコはただの幼馴染だよ」



ただの幼馴染、かぁ…

知っているつもりだったけど、改めて言われると胸がチクリと痛くなった。



「ふーん」



そういって、わたしに顔を近づけて来る響。

カルテットはみんなかっこいいけど、この響も近くで見れば見るほど魅力がある。

成海さんの前なのに、響の近付く顔にドキドキしてしまった。



「…ブス」

「…………へ?」

「ブスだな」

「おい、響!!」



驚愕した。

はっきりと言ったよ、この人。

ブスって。

決してかわいいとも美人とも言える人種ではないけど、そこまではっきり言われなくても…


成海さんが何か言ってるけど、全然頭に入らなかった。

代わりに、響がわたしを見て舌を出す顔がはっきり見えてしまった。


ファンにサービスするのが仕事のくせに!

最低!

最低!!



「最っ低!!!」



嫌なやつだと思った。


< 7 / 20 >

この作品をシェア

pagetop