SCANDAL××!!
「お前、なんなの。
成海の彼女とか?」
「えぇ!?
か、かか彼女とか、そういうのではない、です…」
「リコはただの幼馴染だよ」
ただの幼馴染、かぁ…
知っているつもりだったけど、改めて言われると胸がチクリと痛くなった。
「ふーん」
そういって、わたしに顔を近づけて来る響。
カルテットはみんなかっこいいけど、この響も近くで見れば見るほど魅力がある。
成海さんの前なのに、響の近付く顔にドキドキしてしまった。
「…ブス」
「…………へ?」
「ブスだな」
「おい、響!!」
驚愕した。
はっきりと言ったよ、この人。
ブスって。
決してかわいいとも美人とも言える人種ではないけど、そこまではっきり言われなくても…
成海さんが何か言ってるけど、全然頭に入らなかった。
代わりに、響がわたしを見て舌を出す顔がはっきり見えてしまった。
ファンにサービスするのが仕事のくせに!
最低!
最低!!
「最っ低!!!」
嫌なやつだと思った。