BLOODY RAINBOW


『………は?』



そんなの当たり前じゃん
声に出したくても出せなかった。
人間いつかは死ぬ、だって人間だから
そんな理由で済む話じゃないとわかってるから
その言葉を声に出せなかった。


明らかに同様している私を見てブラッドはうす笑う。

なんで、笑ってるの



「今すぐってわけじゃない、もちろん僕は亜子を殺したりしないよ。僕は亜子を守る側だから」



そう言ってもう一度笑う。
今度の笑顔は無邪気な笑顔
でも顔に張り付いたような笑顔だった。


状況が全く掴めてない私に気づいたのか
ブロッドは考え込むような顔をして、膝を掃い立ち上がる。



「まぁいいや、イチから全部教えてあげる」



そう言って私の手を引っ張って進む。
どこか楽しそうだけど、なぜか不安になる






『ねぇ待ってよ!ここってどこだよ!』



街中をどんどん進んでいく。
いつも通っている道
よく買い物をする店
友達が好きなブランド

見慣れているのにこうも怖くなるものなのか。



私の手を引くブラッドは楽しそうな顔
早足で進んでいく。








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