BLOODY RAINBOW
『ワケわかんない……
あんたが作り出した空間?そこで戦うの?
誰とだよ、なんで私まで…』


「亜子を狙うヤツと戦うんだよ、それに僕が戦うのは亜子を守るためだよ」


『頼んでもないのに、勝手に私の人生変えんなよ!』



フェンスの上にあるブラッドの背中に向かって言う。
少し経ってからブロッドは振り向いて私を見る。
その目は酷く冷たくて、凍てつくような目だった。




「しょうがないじゃん、亜子を死なせないためだもん」



そう言うとフェンスから降りてくる。
そして私の前まで歩いてまた、私の頬に手を添えた
今度は背伸びしながら




「亜子を狙うヤツはたくさん出てくる。
一人は神に許されない者、僕らは死神主と呼んでんだけどさっきも言ったけど正体は不明。
もう一人は、スコーピオンと呼ばれる人たちと、悪しきもの」


『…スコーピオン?』



碧い目に見入ってしまう。
冷たさは和らいで、幾分マシになっていた。



「スコーピオンはね、亜子の予定を早めて死なせようとしてくる。そのスコーピオンから亜子を守るのも僕の役目」


『敵だらけだな…』



私のその言葉にブラッドは曖昧に笑う。
全てを肯定したような笑顔。



「スコーピオンや悪魔を倒して、レベルを上げないと死神主には勝てない。
勝てなかったら亜子は死んじゃう。だから、僕に協力して?」



そう言って頬に添えていた手を放す
さっきまでは笑っていたのに、今度はまた悲しそうな目をする。

なぜ君は、そんな目をするの?









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