真白な彼女
『もう、月見里君と喋っている時間は無いんだよ。私は予約していた小説を早く買って、家でゆっくり読みたいんだからね。』
『まぁそう言うなよ。ここに来れば白石に会えると思って僕も来たんだから。』
ん?なんだそれは?
まるで私に会いたかったみたいな発言。
『だけど勘違いするなよ、別に俺は白石の事が好き過ぎて堪らない訳じゃ無いんだぜ。』
………。
『まぁ冗談はここまでで、ちょっと教えて欲しい事があったんだ。』
『教えて欲しい事?』
『ここじゃなんだからファミレスに行かないか?立ち話もあれだろ。』
私の予定が…。
でも月見里君の頼みだ、断りにくい。
というか断るつもりも無いか…。
私は本を買って月見里君とファミレスに移動した。