真白な彼女
『それで、月見里君の聞きたかった事は何でしょうか?』
私は呆れながら聞いた。
『いや実はね、白石と同じサークルの、小鳥遊 七海の事で聞きたいことがあって。』
は?
『あいつ11月からサークル来てるか?』
一応真剣に聞いている気がする。
普通に応えてあげよう。
『そう言えばあんまり見てなかったような。』
『最近会ったか?年末どうだった?』
『年末……忘年会には来てたよ。でもそれ以来は会ってないけど。』
『最期に会話した時は何を喋ったか覚えているか?』
私は静かに思考を探る。
これは何だろう?何のやり取りだろう?
月見里君の真剣な質問が引っかかる。何で小鳥遊さん?何かあったのかな?
トラブル? 何と? 小鳥遊さんは頭の良い娘だ、そんな事になるとは思えないけど。
『白石?どうした?』
我に帰る
『あっごめん。ちょっと話した内容は覚えて無いかなぁ。何かあったの?』
月見里君の顔が曇る。
『二ヶ月前だ……僕は聞いた。小鳥遊が電話で脅されていたのを。』