真白な彼女
月見里君に手伝ってくれと言われた。
『うん、わかった。』
私は、頭で考えるより早く言葉が出ていた。
月見里君の頼みだもの、断れない。
いや、断る気が無い。
『助かる、白石。やっぱお前しか相談出来る相手は、いなかったんだ。』
月見里君のほっとしたような顔が覗く。
『まず、どうするの?予定はある?』
『小鳥遊に直接、聞いてみる。あの日聞いた事を出して見るよ。その前に、小鳥遊に白石から少しだけコンタクトを取って貰いたい。』
『私が?何で?』
『深い意味は特に無いよ。ただ、表向きに小鳥遊がどういう口実を取るのかで、方向性が見えて来るから。』
『普段通りの会話と少し突っ込んだ所を行けば良いのね。』
『そう、それでいい。……とりあえず大学が始まってからだな。出来る限り直ぐに動いてくれ。よろしく頼む。』
月見里君は私にそう言って、帰って行った。