真白な彼女
そもそも暗い道は慣れてなどいません。
月見里君みたいな変態さんに、いつ遭遇するか分からないし、お化けなんて出たら多分、本当に無理。
『白石ってお化けとか平気そうだよな。そんなの全然信じてなさそうだし。お化け?そんなのいるわけないよって言って一蹴しそうだし。』
『…………。うん…まぁ、確かにお化け何ていないとは思うけど。』
『怖い話なんかしても全然平気そうでつまんなそうだ。』
『ちょっと、月見里君。私はあなたの中で、どういう設定になっているの?』
『どうって、見た目通りだよ。』
……。
『ごめんなさい。全然、解りません。』
『頭も良いし、超常識人だし、超真面目で美人ときたら、そういった界隈の話し何か目もくれなそうじゃん。ていうか、今更、怖いの無理なんて言われても、ちょっと信じ難いわ。』
これはいけない。早く訂正して、然るべき方向へ導いてあげなければ。
『月見里君。あのね、私も一人の女の子なんだよ?お化けだって怖いに決まってるじゃない。それに』
『着いたぞ。小鳥遊の家だ。』
月見里君の誤解を解く方法を誰か教えて下さい。