真白な彼女

むぅ。少し顔を顰めて彼を見る。
『月見里君こそこんな所で何してるの?お勉強って柄じゃ無いのに。』
『いやいや僕だって勉強くらいするよ。最近ちょっと成績ヤバイからなー』
『そっか、月見里君にしたら真面目な選択だね。感心感心。』
私は月見里君にニッコリと微笑みながら言った。
『はいはい、全く白石の頭とおっぱいには頭が上がらんよ。』
んな⁉︎
『成績優秀、スタイル抜群、顔立ちは良いし美白美麗。真面目にして優しい。白石みたいな奴には誰も頭が上がりません。』
褒めるを通り越して嫌味になっている気がする。
『言い過ぎだよ月見里君は』
『そうか?本心だけどな、おっぱいなんて特に。』
月見里の視線は私の胸元に釘付けだ。
『はいはい。全くそんな事だから彼女出来ないんだぞ。しっかりしなさい。』
私は呆れながら言った。
『あはは。冗談だよ。それに僕の事を嗜めてくれるのも白石くらいだからありがたいよ。』
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