ルナア病
十五分後、田中助手がダッシュで戻ってきた。

「博士! 薬を飲ませたとたん、治りました! 博士にお仕えしてきた甲斐がありました!」

「そうか。それはよかった
(´・ω・`)」
何億という命を救う発見をしたのに、博士はしょぼんとしている。

「博士……。どしたんですか?」
田中が訊く。

「ん? いや、治療薬ができたのはいいんだが……」

「はい。何か気になることでも?」

「ルナア病になる原因がだな……」

「はい。ルナア病になる原因は何だったのですか?」

「絶対、誰にも言うなよ」

「は、はい」
田中はゴクリと唾を飲み込んだ。


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