花とミツバチ
(大人っぽく、とか色々悩んで決めたんだ…)
お互い逆の、でも似た悩み。
心に余裕なんてないけれど、その悩みや戸惑いがまた不思議な気持ちにさせる。
「気にしないで。行こ」
「あっはい!」
「どこ行く?」
「じゃあ俺の好きな所でいいですか?」
「うん、任せる」
「よしっ!じゃあ行きましょう!」
そう仕切り直し、差し出される手。
「……」
一瞬戸惑いながらも、それをそっと握り二人で歩き出した。