花とミツバチ
一緒に歩くと、彼は気を使ってゆっくり歩いてくれる。
最初から私の歩幅を分かっているかのように、いつもより歩幅を狭めゆっくりと。
そうしてやって来たのは、駅から歩いて十数分先にある大きなボウリング場。
そこは日曜日ということもあり、家族連れやカップル、若い子たちでにぎわっていた。
「ボウリング?」
「はい!色々考えたんですけど…先輩がスカートだったら映画でズボンだったらボウリングにしようって決めてたんです」
「私ボウリングってあんまりしたことないんだけど…」
「そうなんですか?じゃあ教えますよ」
「…うん」
(って言っても、千葉くんもあんまり上手なイメージないけど…)
そんな失礼なイメージを持ちながら中へ入り靴を履き替え…始めたボウリング。