花とミツバチ







カタカタカタ…カチッ、

「…ふぅ、」



今日も仕事だけで夜を迎えた一日。

とりあえず仕事がひと段落ついた頃には既に定時を過ぎており、オフィスの中には自分以外一人も残っていない。



(営業たちは定時あがりが当たり前だし、他の事務の子も残業とか嫌いだし…)

まぁどうせ私は彼氏もいないから早く帰ったところですることもないしいいんだけど。



そう凝りをほぐすように首を回して、うーんと伸びをした。



…よし、帰ろう。

パソコンの電源を落として、座りっぱなしで固まりそうな体で立ち上がったその時、ガチャ…と開けられるオフィスのドア。


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