花とミツバチ



「…、」



コーヒーを飲みながら何気なしに目に入ったのは、テーブルの上に置かれたままのゲーム雑誌。



(ゲームの雑誌…こういうの読んだりするんだ)



ゲームとかあんまりよく分からないけど見てみようかな、そう私はペラ…とページをめくり、雑誌を読み始める。

そうしてしばらくが経った後、脱衣所の方からはドアの開く音と共にほかほかと湯気を漂わせる千葉くんが現れた。



「ふー…先輩、お待たせしましたー…ってあーーー!!!」

「わっ、どうしたの」

「あっえっ、あのっ…その本はダメです!!返してください!!」

「?あぁ、ごめんね。勝手に読んじゃって…」

「いや読むのはいいんですけど…あ!それ以上ページ進まないで!!」

「??」


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