花とミツバチ
「飲み会どうします?行きます?」
「どうしようかなって考えてたところ」
「迷ってるなら行きましょ!ね!」
「う、うん…じゃあ」
「決まりっ!名前書いておきますね!」
彼の一言によって、迷っていたのが嘘のようにすんなりと決まってしまう。
千葉くんはウキウキとした足取りでホワイトボードへと向かった。
「えーと千葉晴人…と、藤田…梓、っと」
「……」
『梓』
聞き慣れないとはいえ、名前の響きひとつにすら耳が反応する。
(ってまた一人で意識してる…)