花とミツバチ
ー…
「おっ!藤田遅いぞー!」
それから一日が過ぎた、翌日の夜。
ほんの少しの残業を終え会社近くの居酒屋へと向かうと、そこでは既に飲み会が始まっており皆グラス片手にわいわいと盛り上がっていた。
「すみません、残業で…」
「藤田先輩お疲れ様です!何飲みます?」
「じゃあ…ビールで」
「はい!すみませーん、ビールひとつー!」
中でも千葉くんは一番後輩である立場を忘れず、テキパキと動いてその場を上手く回していた。
(気遣い方は年上顔負けだなぁ…)
感心しながら適当な位置に座ると、対角線上にある向かいの席では事務員の女の子たちがそんな千葉くんの腕を引っ張る。