花とミツバチ



「っ〜…きもち、わる…」

「……」



案の定、飲み会を終えた頃には居酒屋の前には一人ぐったりと座り込む千葉くんの姿があった。

皆がそれぞれ帰路につく中、私は彼の隣に立ち呆れた顔で見る。



「だからやめておけばよかったのに…」

「だって梶原課長、あんなに飲むなんて…あれ、ていうかあの人は…?」

「課長なら田中さんたち連れて二軒目行ったよ」

「は!?あれだけ飲んでまだ!?」

「あの人飲み放題の店行って店員泣かせるくらい飲む人だから」

「それより飲める藤田先輩って一体…」

「私の時は私カクテルであの人度数強いウィスキーだったから」

「…じゃあつまり俺は…」

「からかわれたってこと」



はぁ…とますますぐったりとした様子で座り込む彼に、その背中をそっとさすった。



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