花とミツバチ



「…、」

「……」



だけど、不思議と思ったよりつらくない。

それはきっと今、抱きしめてくれるその腕があるから

何も言わず包んでくれる、優しさがあるから



一度は逸れてしまった道。けれどまた真っ直ぐな道へ戻る為に、彼は手をひいてくれる。



(…ありがとう)



この恋に泣くのは、きっとこれで最後。

そう決めた、踏み切れた

だから今だけはもう少しこのまま、その胸で泣かせてほしい。







< 179 / 261 >

この作品をシェア

pagetop