花とミツバチ
「上司代表でお前が行けばまた向こうの印象も違うだろ!人数制限はされてないし行ってこい行ってこい!」
「はぁ…」
「……」
梶原課長と、千葉くんと…何でよりによってこの三人で…!
気まずい顔を隠せない私に、梶原課長は不意にポンポンと頭を撫でる。
「ま、適当に飲み食いして帰ってくればいいだけだろ。気負いすんなよー」
「……」
その笑顔に重なる、この前の笑顔。
「…今回は千葉くんのこと、からかわないでくださいよ?」
「はいはい。この前は飲ませすぎたからなー」
あはは、と笑うその表情に、完全に気持ちが消えたわけではないのだと実感する。
だけど、ほどけないものではないことを知ってしまったから
(…パーティ、か)
甘い蜜は、もういらない