花とミツバチ



「それにしても藤田さん、ドレス姿もお美しい!どうですかな、あちらで二人で一杯…」

「あっ!じゃあそれは先輩じゃなく俺がお付き合いします!」

「え!?」



案の定来た誘いをどうかわそうかと考えだしたその時、すかさず千葉くんは間に入り込むと私を背中へ隠してしまう。



「いや、私は君とじゃなく藤田さんと…」

「藤田先輩悪酔いするんで!こう見えて酔っ払うとビール瓶で人の頭に殴りかかっちゃうタイプなんですよ!」

「なっ!?」

「怖いですよね〜うんうん、だからここは俺でどうでしょうか!俺盛り上げますよー!」

「そ、そうか?なら向こうで皆と飲むか…じゃあ藤田さん、また」

「はい、また。千葉くん、くれぐれも失礼のないように」

「はい!」



そして上手く話をまとめて、彼は福井社長と人の集まる方へと向かって行った。




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