花とミツバチ
「…けど、そんな私の隣に立ってくれる人と出会いました」
だけど、そんな私の手を握ってくれる手がある
「隣で同じ位置で、いろんなことを共有して求めて与えて…分け合える人で、分け合いたい人」
幸せな気持ちも、悲しい気持ちも
私だけのものなんて思わずに、一緒に感じてくれる心。
笑ったら、笑って
泣いたら、抱きしめて
「…つまり、そいつのことが好きだってこと」
「……」
ぼそ、と問いかけた言葉に私は言葉なく微笑う。その顔に彼は先程より驚き、ははっと声を出して笑った。
「…?」
「藤田のそんな顔、初めて見たな」
「そうですか?」
「あぁ。何年も見てて初めてだよ、そんな幸せそうな顔」
「……」
自然とこぼれる幸せな笑顔。
それは、彼を想うと抑えきれない感情