花とミツバチ
「…千葉くん?」
「……」
確かめるように、ぎゅー!と力を込める腕。苦しいくらいのその力に、言葉にならない気持ちが伝わる。
「け、けどまだ千葉くんと付き合うって決めたわけじゃないからね」
「わかってます。それでも何か…気持ちが抑えきれなくて」
「……」
「告白の返事は気長に待ちます。だから今だけ…こうさせてください」
「…、」
抱き締める腕と近付く顔。その唇は額に、頬にとキスを落として唇へと近付く。
その唇を、私は手で押さえてガードした。