花とミツバチ
「…ってこら、調子に乗らない」
「ダメですか?」
「ダメに決まってるでしょ」
「どうしても?」
問いかけるように覗き込む瞳。
本能を煽るような、その真っ直ぐな眼差しに弱い。
「…人目が、あるし」
「…見えませんよ」
囁く低い声は拒む気持ちをかき消して、近付きそっとキスをした。
深く深く、あの夜のキスより熱く、心に全身に溶け込んでいく。
恋の終わり、そして始まり。
彼との恋の 始まり。