花とミツバチ



いつもまっすぐに愛を伝えていてくれた、そんな彼を最低な言葉で傷付けた。

ふさわしくないんじゃないか、そんな私一人の想像で。



…なんてバカなことを言ってしまったんだろう。

私が彼に似合わないなんて、そんな今更。それでも最初から彼はそんな私を、好きだって言ってくれていたのに。





『好きです!』

『…こんな俺の勝手を許す先輩も、最低とは言わないですよ』





いつだって優しく包んでくれたのに、その優しさを信じられないなんて。



(…後悔、したくない)



そう強く想うから、今の私がするべきことは



「っ…」



私は勇気を振り絞り、席を立ち彼の後を追う。




< 225 / 261 >

この作品をシェア

pagetop