花とミツバチ
不安に怖がり、怯むけど
それより大切なのは、彼に対する私自身の気持ち。
「けど、資格がなくても…ふさわしくなくても、私は千葉くんのことが好き」
純粋な人
真っ直ぐで、明るくて、めげなくて
沢山の愛情を持つあなたのことが
「千葉くんのことが、大好きなんだよっ…」
好きだと、想う
「……」
泣きじゃくり言った私に、その腕はぎゅっと体を抱きしめる。
ふわりと漂う、シトラスの匂い
「…それだけで、充分幸せです」
夜の街の道の片隅で、繰り広げる光景に向けられる歩く人々の好奇の視線。
恥ずかしい、だけどそんなことはもうどうでもいい。
ただ愛しい一心で、その体を強く強く抱き締めた。