花とミツバチ
ー
「はい、完了です」
「…ありがとう」
その後、とりあえず一度会社に戻ってきた私たちは電気のつけっぱなしだったオフィスへと戻って来た。
そして会社にあった救急セットで擦りむいた膝の消毒を終え、千葉くんはパタンと救急箱を閉じる。
「けど思い切り擦りむきましたねぇ。風呂つらそー」
「私もあんな小さな溝につまずくとは思わなかった…」
「まぁおかげで、あんな可愛い泣き顔が見られて嬉しいですけど」
「…うるさい」
へへっと笑ってみせては彼はちゅ、と私の額にキスをする。