花とミツバチ



「わかりました、じゃあ今日も寂しく男同士で食べまーす」

「うん」



そして、一瞬の隙をつくようにチュッと音をたて彼女の唇を奪う。



「なっ!」

「今日も一日頑張りましょうのチューですよ」

「っ〜…」

バシィッ!!

「いったぁ!!」



ところが照れ隠しなのか、藤田先輩は思い切り俺の頭を叩いて止まったエレベーターからそそくさと降りてしまう。

けれと、そんな後ろ姿にすらこぼれてしまう笑み。



(…耳まで真っ赤…)



俺と同じように、ドキドキしてくれているんだろうか。

彼女も、気持ちを分け合うように




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