花とミツバチ
ー…
「……」
翌日の昼。時計の針が12時半をさす頃のオフィスには、私一人の姿とカタカタとキーボードの音だけがあった。
(1行目が480円の1ロット、掛け率48パーセントの下代が…)
営業が取ってきた発注をひたすらPCに入力していく。このご時世にアナログな作業だと思う。
しかもいつの間にかこの作業の責任者にされてしまったものだから、同じ事務員でも毎日のように私一人だけが仕事が山積みだ。
(この分だとまたお昼抜きだな…)
今抜くと食べれるのは3時の休憩か、最悪帰りまでおあずけか…。
うう、と空腹に泣きたくなりながらも買いに行く時間も惜しく仕方なくカタカタと手を動かす。