『※ BLではありません。』
まぁそんなこんなで口喧嘩には慣れっこだったから、俺は気にせず、キッチンに入った。
食器棚からコップを出して、何を飲もうかな、などと考えていると
「ツバキをここへ置いて帰れって⁈」
悲鳴のような声が聞こえてしまった。
楓?…だよ、な…。
あいつがヒステリックに叫ぶなんて珍しいな…。
というか、寝てたんじゃないのか?
思わず冷蔵庫にへばりついて様子を伺う。
「確かにツバキちゃんはここには馴染んでいないけど…でも、ねぇ…?」
母さんの不安そうな声がした。
ハルがなんだって??
「ならば子供だけで暮らすというの?カエデ。貴方、自分をいくつだと思っているの?そんなにここへあの子をおくのが嫌なら孤児院にでも引き取ってもらいましょう」
お祖母様の冷たい声がする。
は…?孤児院??
何の話だ。
俺は自分の体温がぞっとするほど低くなっていくのを感じていた。