彼氏は11才!?
「ほら、起きろ」
「どうも」
手を差し出す紅ちゃんの小さな手を握り、引き起こしてもらった時。
「ンおぉう!?どこだ!!ここは!?」
ゴリラの檻の上で幻弥が目覚めたらしく、ダバダバと騒いでいる。
そして目が合った途端、幻弥は絶叫した。
「い゙ぎゃあぁァァァァァ!!うさ…っ、羽咲さんが血だらけぇぇ!!そして虎ァァッ!!」
幻弥の薄気味悪い悲鳴をBGMに、私と紅ちゃんの初デート(?)はただの異種格闘技を繰り広げて終わった。
そして、その日の夕刊。
───────────────
7月10日、正午過ぎに動物園でアムールトラのオスが脱走し、来場客を襲った。
だが、居合わせた来場客の少女(16)のジャーマン・スープレックスにより撃退され、後に駆け付けた職員により失神したアムールトラが捕獲された。
このアムールトラは8年前にも脱走しており、今回アムールトラを取り押さえた少女の母親の延髄蹴りによって撃退されている。
親子二代に渡る偉業に専門家は『人間が虎にジャーマン・スープレックスをかけるなど、どうかしている』と話していた。
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「どうも」
手を差し出す紅ちゃんの小さな手を握り、引き起こしてもらった時。
「ンおぉう!?どこだ!!ここは!?」
ゴリラの檻の上で幻弥が目覚めたらしく、ダバダバと騒いでいる。
そして目が合った途端、幻弥は絶叫した。
「い゙ぎゃあぁァァァァァ!!うさ…っ、羽咲さんが血だらけぇぇ!!そして虎ァァッ!!」
幻弥の薄気味悪い悲鳴をBGMに、私と紅ちゃんの初デート(?)はただの異種格闘技を繰り広げて終わった。
そして、その日の夕刊。
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7月10日、正午過ぎに動物園でアムールトラのオスが脱走し、来場客を襲った。
だが、居合わせた来場客の少女(16)のジャーマン・スープレックスにより撃退され、後に駆け付けた職員により失神したアムールトラが捕獲された。
このアムールトラは8年前にも脱走しており、今回アムールトラを取り押さえた少女の母親の延髄蹴りによって撃退されている。
親子二代に渡る偉業に専門家は『人間が虎にジャーマン・スープレックスをかけるなど、どうかしている』と話していた。
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