彼氏は11才!?
第2話 変態達の宴
第2話
『変態達の宴』
あの後、悪夢の四輪パンクが再来し、私達が我が家に帰って来たのは月曜日の昼前だった。
父さんは仕事場へ直行、私と正宗は高校を休み、長旅で疲れ切った肉体をリビングに横たえていた。
「あー…腰痛ぇ」
「眠たい…」
車内では満足に眠ることなど出来ず、長時間に渡る苦痛に唸る私と正宗をよそに母さんはチャキチャキと家事に取り掛かっている。
何てタフな人なんだろう。
「…狭いな」
我が家のリビングを見渡していた紅ちゃんが呟くように言う。
あの屋敷と比べ無いで欲しい。
「一般家庭なんてこんなもんだよ。一戸建てに住めるだけ我が家はマシだもん」
「つーかさ、紅一郎の部屋どーすんの?」
そういえば、我が家に空き部屋なんぞ無い。
1階はリビングとキッチン、お風呂やトイレ。
2階は私と正宗が一部屋ずつ使い、残りのもう一部屋は母さんと父さんの寝室だ。
よって空き部屋ゼロ。
「どうしましょう…」
洗濯物片手に悩む母。
暫くの沈黙の後、思い付いたように手をポンッと叩いた。
「正宗。アンタ、外で寝なさい」
「まさかのホームレス!?」
『変態達の宴』
あの後、悪夢の四輪パンクが再来し、私達が我が家に帰って来たのは月曜日の昼前だった。
父さんは仕事場へ直行、私と正宗は高校を休み、長旅で疲れ切った肉体をリビングに横たえていた。
「あー…腰痛ぇ」
「眠たい…」
車内では満足に眠ることなど出来ず、長時間に渡る苦痛に唸る私と正宗をよそに母さんはチャキチャキと家事に取り掛かっている。
何てタフな人なんだろう。
「…狭いな」
我が家のリビングを見渡していた紅ちゃんが呟くように言う。
あの屋敷と比べ無いで欲しい。
「一般家庭なんてこんなもんだよ。一戸建てに住めるだけ我が家はマシだもん」
「つーかさ、紅一郎の部屋どーすんの?」
そういえば、我が家に空き部屋なんぞ無い。
1階はリビングとキッチン、お風呂やトイレ。
2階は私と正宗が一部屋ずつ使い、残りのもう一部屋は母さんと父さんの寝室だ。
よって空き部屋ゼロ。
「どうしましょう…」
洗濯物片手に悩む母。
暫くの沈黙の後、思い付いたように手をポンッと叩いた。
「正宗。アンタ、外で寝なさい」
「まさかのホームレス!?」