彼氏は11才!?
「子供に長々と何ぬかしてくれてんの!!」


紅ちゃんに向かって熱弁する幻弥に私は切れた。

幻弥をボディスラムで倒し、そして腕ひしぎ逆十字固めをキメてしまった。

ちなみにボディスラムとは、相手の肩口と股間へ手を差し入れて一気に持ち上げ、背中から叩き付ける投げ技だ。

そして腕ひしぎ逆十字固めとは、倒れた相手の腕を掴んで自らの両足で伸ばす技。



「ぉふおぉぉぉ!!」


どこか正宗に通じるものがある幻弥の悲鳴。
正宗との明らかな違いを指摘するなら、幻弥の顔に笑顔が貼り付いていることだろうか。


「エクスタシー!!」


歓喜の言葉を叫ぶ幻弥。

余談だが、幻弥は興奮が最高潮に達すると『エクスタシー!!』と叫ぶ。


「エクスタシーって何だ?」

「快感が最高値に達して我を忘れてしまうことです」

「ちょっと乃薔薇ちゃん!!紅ちゃんに変なこと教えないでよ!!」

「エクスタシー!!」

「テメェは黙ってろォ!!」

思わず力を込めてしまい、メキメキと幻弥の腕が軋む。


「もう少し…!!もう少しで羽咲さんが俺の骨を折ってくれる!!」


ハァハァと息を荒げる幻弥。
それを携帯電話でムービー撮影する乃薔薇ちゃん。
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