彼氏は11才!?
紅ちゃんの服やらの紙袋をぶら下げ、固まっている。
そりゃそうだ。


玄関で11歳の少年に踏み付けられて満面の笑顔の男子高校生と、手錠片手に娘と対峙している女子高生が居るのだから。


暫くの沈黙の後、最初に声を出したのは幻弥だった。


「お母様もご一緒にいかがですか?」


「死ね、ドブネズミの糞が」



さすが母さん。

幻弥を微塵の迷いも無く踏み付けやがった。

その容赦の無さは私や紅ちゃんの比では無い。
それもガスガスと何度も踏み付けている。

明らかに悪意と殺意が滲み出ていた。


正に鬼だ。




「失せろ」




母さんの一声により、工藤兄妹は退散した。

どうやら母さんの冷徹さと恐怖は彼等の変態性を越えたらしい。


こうして変態達の襲撃は幕を閉じた。












そして夜。


〜in私の部屋〜



晩御飯も食べ終え、自分の部屋のベッドで寝転んでくつろいでいると、お風呂から上がった紅ちゃんが部屋に入ってきた。


紅ちゃんの水色のパジャマにはウサギが散りばめられ、何とも可愛らしい。

今日、母さんが買って来た品の一つだ。



「お風呂はどうだった?」

「狭かった」

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