彼氏は11才!?
「俺のことは伝えなくていいよ。無断早退ということにしといてくれ」


勝手に話を進めるな。
田中君も困ってるでしょうが。



「紅一郎君のことが気になるのでしょう?早めに状態が把握出来れば回避手段が練れます。手遅れになれば兄さんのようになりますよ?」

「俺は小学校時代のイジメで素晴らしきMの世界を知ったからね!」

「今直ぐ小学校に行こう!!」



私は即答した。
もう微塵の迷いも無い。

乃薔薇ちゃんの言っていることは、ごもっともなことだし…何より紅ちゃんを幻弥のような変態にしてたまるものか。





こうして私達は紅ちゃんの通う小学校へと向かった。








〜私立小学校前〜



小学校へと来た私達。


小学校前にある公園の植木の茂みに隠れている私達。
隠れているのには理由がある。


校門の前に警備員が3人も居るからだ。

さすが私立。
立て続けに起こる子供を狙った犯罪に対処しているようだ。
少し安心したよ。



「っつーか何で俺まで…」

体育座りでシクシク泣いているのは正宗。

廊下で出くわしてついでに引っ張り込んだのだ。


「泣くなよ、正宗君。男の子だろう?」

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