彼氏は11才!?
嫌な新事実だな、オイ。
「違ぇよ。清彦おじさんって知ってる?知子って人から電話かかってきたんだけど」
「知ってるも何も…清彦は母さんの弟で、知子さんは清彦の奥さんの姉よ」
「「マジで!?」」
再び重なる私と正宗の声。
弟が居たのか…。
だが、私達のこの反応は無理も無いことだ。
母さんに過去を聞くのはタブーだと、ガタガタ震える父に言い聞かされていた為、私達は母の家族構成など知らなかったのだから。
「アンタ達も会ったことあるはずよ。ほら、紅一郎[こういちろう]君を預かったことがあったでしょう?」
「紅一郎…?」
「6年くらい前に3週間くらい預かったじゃないか」
今にも儚く散りそうな毛髪を寂しげに揺らしながら父さんが私の記憶を刺激した。
「あ、思い出したー!あンの生意気なガキだ!」
正宗まで思い出しやがったよ。
チクショウ…これじゃあ、私が馬鹿みたいじゃないか。
6年前と言えば私は10歳か。
ヤバイ…正宗を用水路に突き落としたことしか覚えて無い。
「やたら頭いいガキだったよなー。5歳のクセに歴代総理大臣の名前言えてたし。俺等の従兄弟とは思えねーよ」
「違ぇよ。清彦おじさんって知ってる?知子って人から電話かかってきたんだけど」
「知ってるも何も…清彦は母さんの弟で、知子さんは清彦の奥さんの姉よ」
「「マジで!?」」
再び重なる私と正宗の声。
弟が居たのか…。
だが、私達のこの反応は無理も無いことだ。
母さんに過去を聞くのはタブーだと、ガタガタ震える父に言い聞かされていた為、私達は母の家族構成など知らなかったのだから。
「アンタ達も会ったことあるはずよ。ほら、紅一郎[こういちろう]君を預かったことがあったでしょう?」
「紅一郎…?」
「6年くらい前に3週間くらい預かったじゃないか」
今にも儚く散りそうな毛髪を寂しげに揺らしながら父さんが私の記憶を刺激した。
「あ、思い出したー!あンの生意気なガキだ!」
正宗まで思い出しやがったよ。
チクショウ…これじゃあ、私が馬鹿みたいじゃないか。
6年前と言えば私は10歳か。
ヤバイ…正宗を用水路に突き落としたことしか覚えて無い。
「やたら頭いいガキだったよなー。5歳のクセに歴代総理大臣の名前言えてたし。俺等の従兄弟とは思えねーよ」