彼氏は11才!?
「ぎゃふん!!」


弾丸のごとく飛んだ小石は男の腰に当たり、顔面から倒れ込む。


「トドメだ!」



倒れた男の後頭部に正宗が踵落としを食らわせた。


「どふォん!!」


妙な悲鳴を上げ、動かなくなる男。


よし、3人目撃退完了。



「白雪さん!」


最後の一人を捕まえた乃薔薇ちゃんが私の方へと男を蹴った。


「子供を狙う輩など成敗してくれる!!」



前のめりに倒れて来た男の頭を抱えるように脇の下で固め、DDTを炸裂させる。


説明しよう。
DDTとは正面から相手の頭部を自分の脇の下で固め、後方へと倒れ込んで相手の頭部を叩き付ける技だ。



「おっしゃ!!決まったァ!!さすが姉ちゃん!!」

「相変わらずお見事ですね」

「ぜひ俺にもかけてくれ!」



こうして4人目も無事撃退終了して一息ついた時。




「白雪!」



聞き慣れた声に振り向けば、紺色の制服に身を包んだ紅ちゃんがこちらに走ってきた。

その背の向こうにはクラスメイトらしき少年少女が珍獣を見るような瞳で私達を見ている。



「エンジェル神宮!!」

「死ねよ、ゴキブリ野郎」

「バゴェッ!!」

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