彼氏は11才!?
紅ちゃんが来るまでグッチャグチャだったクローゼットの中はすっかり整理整頓され、実に見易い。

無論、整理整頓をしたのは紅ちゃんだ。

申し訳なくて死ねる。



そんな美しくなったクローゼットから半袖のピンク色のパーカーのワンピースを取り出し、キャビネットから黒のニーハイソックスを取り出す。


それから薄く化粧をし、髪を高い位置で二つに結んで完成。



時計を見れば、時刻は6時58分。



ひとまず紅ちゃんが居るリビングに行こうと部屋を出た時、目の前に正宗の部屋の扉。

そっと開けて中を覗いてみる。



エロ本やら何やらが散らばった薄汚い部屋の壁添いに置かれたベッドの上で眠る正宗。

股間をボリボリと掻く姿に無性にイラつき、忍び足で正宗の元へと寄る。

そして椅子を静かに引っ張り寄せ、その上へと乗る私。


そして。


「ダイビング・ボディプレス!!」


技名を叫びながら私は正宗目がけて飛んだ。


説明しよう。
ダイビング・ボディプレスとは、高い位置から飛び降りて自分の体を相手に浴びせる技である。




「ばはぁッ!!」


惰眠を貪っていた無防備な正宗の上に私の体が直撃。
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