彼氏は11才!?
そしてそのまま動かなくなった。

決して眠っているワケでは無い。

失神しているのだ。



そっと正宗の体にタオルケットをかけてやり、私は笑顔で部屋を出た。






「ちょっと。今、2階で変な音したけど何?」

「正宗がベッドから落ちたんじゃない?」


いつの間にか起きていた母に何くわぬ顔で答える私。

「あの子ったら寝相が悪いわねぇ」


母もさほど気にせず、私と紅ちゃんの朝食の準備に戻った。



そして朝食を食べ終え、紅ちゃんの作った弁当を私のバッグに入れて準備完了。


時刻はAM 7:31分。



出発するには早過ぎるのだが…。


「行くぞ、白雪」

「…はーい」


既に行くき満々の紅ちゃんに私の方が折れた。



「それじゃあ、行って来るねー」


「行ってらっしゃーい」


母に見送られ、私と紅ちゃんは動物園へと向かった。



家から徒歩10分弱の距離にある駅へと到着し、時刻表を確認。

切符を買い、改札口を抜けてホームへと入る。

ホームに居たのは私達を含めてたったの4人。



「人が少ないな」

「こんなに早く出掛ける人なんてあんまり居ないからね」


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