君と私のたんぼ道
見浦君はいい人。

どうしてこんな私を心配してくれるの。

こんなの心配しても損するだけなのに…。

そんなことを考えていると教室にはいろんな人が来ていた。

もちろん柚香も。

私は一応挨拶する事にする。

「柚香、おはよ…」

頑張ってる笑顔、自分でも分かる。

「おはよ、なんで今日先行ったの?」

ちょっと怒り気味の柚香。

ちゃんと説明しなきゃ。

「あのね、…」

全部話そうとしたのに…。

「こいつ今日1人で泣いてたぞ、親友なんだろ、ちゃんとこいつの気持ち分かってやれよ。」

そう話すのは見浦君。
私の頭に肘を置きながら。

「ごめん…」

そう言って柚香は泣きながら教室を出て行った。

なんで?なんで泣いてるの?
訳が分からない。

見浦君は昼寝してこよ、って言って教室を出て行った。

そんな時、

「ひっど~い祈!なんで見浦君を味方に着けるわけ?」

怒りながら言う瑠花。

味方?そんなのしてない。

「柚香、見浦君の事好きだったじゃん!」

「え?」

柚香が…。
知らなかった。

「知らないわけないよね~?結構有名だったもん。本当に最低!学校来んな!」

瑠花はそう言って教室を出て行った。

本当に知らない。
柚香が見浦君を好きだった事なんて。
でも誰も信じてくれない。

私は決めた、明日で学校をさよならするって。
< 24 / 65 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop