君と私のたんぼ道
「行ってきます。」

いつも通りの挨拶。
いつも通りの道。
いつも通りの景色。

…でも1つだけ違う事。

それは今日では私は学校をさよならする。

そんな事を考えていると学校に着いた。

私は今日でさよならする学校の1つ1つの部屋をゆっくり見ていく。

そして教室に着いた。

『教室』

ここは私の一番思いれのある場所。
…でも今日でさようなら…。

《ガラガラガラ》

教室に入る。

そこに待ってました!かのようにドアの前に立つ、瑠花と瑠花の友達。

正直言って、そこに居られたら邪魔。

怖い、でも私はめげない。

「通れないからどいて。」

「いやだね。」

突き放すかのように言う瑠花。

正直逃げようかと思った、でも逃げたくない、だから絶対に逃げない。

「…通れないからどけてって!」

「は?よくそんな言い方できるね~!親友の好きな人奪っときながら!」

「それは…違う!」

本当に違う。
誰でもいいから信じて…!

…柚香は信じてくれるよね…?

「ねぇ、本当に違うの…本当だよ、ねぇ柚香?」

私は柚香の方を向く。

「うっさい!裏切り者!顔も見たくない!どっか言って!」

え…嘘…。

信じてたのに…。

私は言い返す言葉も出ない。

「大っ嫌い!」

そう言って泣きながら教室を出て行く柚香。

なんで?
なんで柚香が泣くの…?
訳が分かんないよ。

そして瑠花達が私を見ながら笑う。

私は教室を出て駆け出した。

泣きながら…。

さようなら…みんな…。

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